正しく悩む

「正しく考えなければ正しい答えは出ない」


正しい前提で正しい問題を見つけ、効果的に解決していく

正しく悩む?

自分の思い通りになるなら悩む必要はありません。しかし、仕事や私生活、自分の身体についても思ったようには進んでいきません。世の中そんなに都合のいいように作られていないのが現実です。
自分の理想と現実のギャップによって悩みが生じてしまうことは人間として当然のことでしょう。
悩みを解決するには、現実を受け入れ、しっかりと問題点を明らかにし、効果的な対策を打っていかなければなりません。しかし、そもそもの前提や問題点が見当違いだと解決には結びつきません。野球が上手くなりたいのにサッカーの練習をしては意味が無いのです。今回は正しく悩む方法としていくつかの思考法をご紹介していきます。

型にはめて考えてみる

なにかを考える際にいきなり解決策を考えては間違いやすくなります。
物事を考える際の順番は、状況や目的によって異なる場合がありますが、一般的な問題解決や意思決定のプロセスは
以下のような順番で進めると効果的です。
問題の定義→情報収集→問題の分析→アイデアの発想→意思決定→実行→評価→反省と学習
この順番を基本に、必要に応じて各ステップを繰り返しながら進めていくことで、より効果的な問題解決や意思決定が可能になります。今回は「収入が低くて悩んでいる」を例に進めていきます。

問題の定義(なにが問題なのか)
まず「何が問題なのか」「どのような状況に直面しているのか」という現状把握が大切です。
次に「解決したい問題の目標やゴール」を具体的に設定します。

問題
今正社員で働いているが、この給料だと生活するのに精いっぱい...
目標
あと10万ぐらいは収入を上げたい

情報収集
まず「問題に関する事実やデータを集める」
次に「得られた情報を整理し、問題の全体像を把握する」

使えるお金増やすには収入を上げる、無駄な出費を抑える、増やす
・自分は毎月何にお金を使っているのか、貯金・資産はあるのか
・会社の制度などで収入を上げれないか
・副業で稼げないか

問題の分析
まず「問題の根本的な原因を特定する」
次に「どの部分が最も重要な課題で、優先的に対処すべきか明確にする」

・出費分析の結果
ゲーム課金 1万円
月額サブスク 5000円
貯金・資産 0円
交際費(飲み代、遊び) 2万円
食費 5万円
スマホ・ネット代 1万5000円

アイデアの発想
まず「可能な解決策を幅広く考える」
次に「選択肢のリストアップし、それぞれ利点と欠点を評価する」

・無駄な出費を削る
→買い食い・外食は控える、サブスクは1つにまとめる、ゲーム課金はしない、もっと安価なサービスに変える
・会社制度を活用
→特定の資格を取ることで収入を上げる、役職や特殊勤務などの手当を狙う、社割や提携会社のサービスを使う
・副業を始める
→手持ちが少なくてもできる副業はたくさんある、お手伝いでもらえるところもある
・転職する
→今よりも条件が良いところに就職する
・投資する
→積み立てて将来的に増やす

意思決定
「各解決策で最も効果的で実現可能な解決策を選ぶ」

即効性があり、すぐに始められるのは「無駄な出費を削る」「会社制度を活用」
転職はする意思はない、副業は興味ある、投資は始めたいので始めれるものは始めていく。

実行/評価
「選択した解決策を実行するために具体的な計画を立て行動する」
「解決策が期待した結果になったかどうかを評価する」

実行
買い食いは控えるようにし、飲み会などは1回/月に減らす
スマホやネット、サブスクは今月中に見直す
副業や投資については来月中に調べておく

評価
飲み会は1回/2カ月でもいいかも。買い食いは2回やってしまった。
スマホやネットは変えた。サブスクは個々に締め日がバラバラなので段階的に解約する。
副業は中々大変そう...投資は始めた方がよさそうだ。今月さらに調べる。

反省と学習
「全体を振り返り、学んだこと、改善点を整理する」

飲み会については友達や会社の人も賛同してくれた。言ってみるもんだ。
ネットは動画見るぐらいだったから安いプランで良かった。
サブスクもいろんなところに登録してたけど一つで問題なかった。
副業は難しそうだったけど、始めれそうなものもあった。もう少しスキルを磨こう。


今回は「収入が低くて悩んでいる」というテーマで流れをご紹介しました。
目標の「10万ぐらい増やしたい」というのはすぐには達成できなさそうですが、数万円は使えるお金が確保できそうですし、
このサイクルを必要に応じて進めていくことで目標は達成に近づくのではないでしょうか。

今回の流れは一見簡単そうに見えますが、いざ自分で考えるとなると「問題点がどこか分からない」「解決策が何も浮かばない...」ということも多々あるかと思います。
そんな時に役立つ思考方法をこれからご紹介していきます。

重要な思考法5選

考え方は十人十色。その人の人生経験や物事を見る視線、優先順位が違うからです。しかし、特定の考え方をした方が効率よく正しい方向に解決してくれる場合もあります。
これから紹介する思考法は、先ほど紹介した問題解決と意思決定のプロセスの中で使えば、さらに精度が上がりますので併用して使ってみて下さい。

クリティカル・シンキング(批判的思考)詳しくはこちらへ
情報や意見を客観的に評価し、偏見や感情に流されずに判断する思考法です。より高い信頼性や正確性のある結論を出すことが出来ます。
「これで本当にいいのか?」「他に選択肢はないのか?」「思い込んでいないか?」など

ロジカル・シンキング(論理的思考)
情報を論理的に整理し、明確で一貫性のある結論を導く思考法です。クリティカル・シンキングと一緒に使うことで相乗効果が期待できます。
「具体的には?」「どんな背景や原因で生じているのか?」「この問題に関連する事実やデータは何か?」など

システム思考(構造的思考)
物事を個別の要素としてではなく、全体のシステムとして捉える思考法です。複雑な問題や相互に関連する要素を理解し、持続可能な解決策を見出すことが出来ます。
「前後関係はないか?」「全体としての目的は何か?」「これを変えることにより他はどうなるか?」など

デザイン思考(創造的問題解決アプローチ)
ユーザーや顧客のニーズや感情を理解し、その視点から問題を解決する思考法です。共感を持って問題を理解し、反復的な問いかけやテストを通じて革新的な解決策を見つけることを目指します。
「他の人はどう思うか?どう動くか?」「常識を捨てて見るとどうか?」「実際やってみるとどんなことが起こるか?」など

ラテラル・シンキング(水平思考)
既存の枠組みにとらわれず、斬新で創造的な解決策を見つけるための思考法です。論理に頼らず、直感的、偶然の結びつきからアイデアを得ることが出来ます。
「とりあえず皆でしゃべってみよう」「今までやったことがない方法を試したらどうだろ?」「他に分野ではどうしてるか?」など


これらの思考法は、それぞれの特性に応じて適切に使い分けることで、より効果的な問題解決や意思決定が可能になります。
もしどう考えたらいいか悩んだ時は参考にしてみると助けになるかと思います。

人生は無限ではない

今回は正しく悩む方法についてご紹介していきました。
人間である以上悩みというのは絶えません。いい方法が見つからず途方に暮れて落ち込んでしまうことも多い事でしょう。
しかし、解決しなければいつまで経っても何も変わりません。適切な選択肢を絞って実行。逆になんで悩んでいたんだろうと
悩み自体吹き飛んでしまうこともあるでしょう。
自分の人生の選択はあなた次第。一歩一歩少しずつ前に進めていきましょう。

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